穏乃「灼さんわたしも充電したい!」 灼「ちょっと待って。まだフル充電されてな…」の続き
もしくは
漫「電話鳴ってますよ」  恭子「ん…。ああ、園城寺や」の続き
もしくは
ゆみ「ンイームワアアアッタクゥ!」 桃子「この先輩…。変なんです」の続きです。

ーーーーー大お泊り会実行委員会支部サイド
仮設支部

久「では一旦状況を整理しましょう」
透華「そうですわね」
まこ「ワシの活躍はいつ披露できるんかのう」
久「…いやでも活躍してもらうわよ」
まこ「ほほーん。楽しみじゃのう」

久「まず…。今ここにいるメンバーの把握」
久「我々清澄高校が3人、わたしと」
まこ「ワシと」
優希「わたしだじぇー」
久「残念ながら、咲と和は合流できてないわ」
巴「連絡もつかないんですよね」
透華「宮永さんは先ほどまでわたくし達と一緒にいたんですが…」
純「メシ食った後帰るって行っちゃったんだよな」

久「龍門渕高校の皆さん」
久「透華さんにはこの仮説支部の提供もしてもらったわ」
巴「…これ、本当に大丈夫なんですか?」
透華「あら別に大丈夫でしょう?」
巴「いや、だって公園にこんなもの建てて…」
純「ま、なんとかなるんじゃねえの?」
春「この適当加減…。できる…」
透華「細かい話はハギヨシに任せておきましたわ!」
エイスリン「ステキメッポー!スゴイ!」

久「龍門渕高校も3人」
純「オレと」
智紀「わたし…」
透華「わたくしですわ!」
巴「天江衣さんと国広一さんが合流してないんですね」
純「国広くんは、宮永に付き添って行ったんだよ」
透華「衣は…鶴賀の皆さんと合流してドライブだーと言ってましたの」

久「その鶴賀だけど…」
桃子「…」ツーン
ゆみ「なあ、モモ。そろそろ機嫌を直してくれないか…?」オロオロ
睦月「ええと、前部長以外の4人がいます。わたしと」
佳織「わたしもです」
透華「あら?加治木さんはそこにいらっしゃるじゃありませんか?」
睦月「…。前部長は蒲原です…」
純「透華。前にも同じこと聞いてなかったか?」
透華「あ、あら。そうでしたかしら?」
久「蒲原さんはおそらく天江さんと一緒にいるはずなのよね?」
睦月「多分そうですね。一緒に車で出かけるところまでは見てましたし…」

久「ゆみとモモちゃんのフォローは後回しにするとして…」
久「風越女子の2人」
未春「わたしと」
華菜「わたしだし」
久「美穂子は連絡つかない?」
未春「はい…。そもそも携帯電話自体を…」
華菜「上手く使えないんだし…」
久「そうなのよね…」

久「後は…永水と宮守の皆さん」
エイスリン「ハイ!」
胡桃「わたし!」
巴「わたしと」
春「わたし…」
久「永水と宮守に他のメンバーについてはその…」
春「大お泊り会実行委員会本部」
久「…にいるのよね?」
巴「そうですね所在ははっきりしています」

久「そして何故か白糸台高校の3人」
菫「わたしと」
誠子「わたし」
淡「ハイハイ!わたしもいるよー」
久「宮永照さんと渋谷尭深さんが合流していないのね?」
菫「そうだな。どっちもどこに行ったのやら分からないんだ」
淡「亦野先輩のせいです。ごめんなさい」
誠子「ちょ、なんで!?」

久「そして新道寺の花田さん」
煌「すばらです!」

久「以上20名」
淡「代表2年!」
菫「亦野誠子!」
誠子「はい!いやいや、ちょっと待って」
久「では、亦野さんよろしく」ドーゾドーゾ
誠子「なにを!?」

純「白糸台ってあんなのだったのかあ」
優希「イメージが違うじぇ」
誠子「ちょっとあんなのとか言わないで!?」
菫「どうもすみません、ウチの亦野が」
淡「ノリきれずすみません」
誠子「ほんとやめて!?」
久「アハハ。じゃ、巴?後はよろしく」
巴「はい」

巴(うあ、いつの間にか名前で呼ばれてるよー///)

巴「ええと、まずはこんなことに巻き込んでしまってすみません」ペッコリン
春「…すみません」ペッコリン
純「ま、しょうがねえんじゃん?」
透華「龍門渕が目立っているので逆に感謝ですわね」
菫「まあ、それはおいておいても…。あまり気にするな」
淡「亦野先輩は気にして下さいね」
誠子「なんでさ!?」

巴「ありがとう」
巴「分裂の原因は先ほど説明した通り」
巴「実際見てない人には信じがたいかもしれないけど…」
華菜「わたしは信じるし…。信じたくないけど…」
未春「わたしは実際に見てないですけど…」
未春「でも…。信じますよ」ニコ
菫「さっきの照は分裂人格だった訳か…」
淡「ホント亦野先輩には困ったものですよね」
誠子「…。うう。それについてはすみません…」

巴「亦野さんだけじゃなく、他の皆さんも分裂する可能性があるわ」
巴「さきほど指摘した方々は決して1人にならないでくださいね」
純「オレは大丈夫だった」
智紀「わたしも」
未春「わたしもです…」
久「その辺りももう1回整理しとく?」
巴「そうですね…」
煌「すばらっ。このホワイトボードで纏めましょう!」
巴「そうね…。この20人の中では…」
巴「分裂するのが」

巴「竹井さん、片岡さん、加治木さん、津山さん」
睦月「ウム!」
巴「エイスリンさん、白糸台の皆さん」
エイスリン「イエス!」
菫「わたし達もなんだよなあ」
淡「亦野先輩のせいだー」
誠子「違うだろ!?」
煌「すばらー♪」キュッキュッ

巴「耐性持ちが」
巴「花田さん、眼鏡を外した染谷さん」
まこ「お、ワシの出番かの」ドーレ
久「座ってなさい」
巴「妹尾さん、そして先ほどはよく見えなかったのだけど」
巴「東横さんも耐性持ちだったわ」
桃子「…先輩が」ブツブツ
ゆみ「モモぉ…」オロオロ

巴「その他の皆さんは分裂しないわ」
透華「わたくしが活躍できないのは納得できませんわねえ」
華菜「キャプテンをたすけられないし…」ショボン
未春「華菜ちゃん…」
巴「…。ですけど、分裂しない皆さんが一番重要でもあるわ」
胡桃「えっ。どういうこと?」
久「分裂人格が騙しに来る事があるからよ」

巴「そうね。先程実際に宮永照さんの分裂人格が」
巴「竹井さんに対してやってきたように…」
久「わたしは分裂の可能性があるから」
久「引きこもうとしていたみたいだけど…」
久「分裂しない人間に対してだったら…?」
久「なにをされるかわかったもんじゃないわ」
胡桃「わぁお」

春「1人にならなければ分裂もしない…」
春「この中の分裂する可能性がある人間は」
春「常に誰かと行動をともにしてほしいから…」
未春「わたし達でも協力できるってことですね」

純「それで?これからどうするんだ?」
久「まずはこの中の問題を片付けちゃいましょう」
久「ゆみ」
ゆみ「ああ、なんだ」
久「一体何があったかもう1回説明してくれない?」
ゆみ「あ、ええと…」
桃子「…。先輩はわたしの事を大好きじゃなかったんす」
久「ん?」

桃子「分裂した先輩を連れて、加治木先輩を見つけたんすよ」
桃子「だから、わたしそのまま加治木先輩の手を握ったんスけど…」
久「その時点で分裂人格は消滅しなかった…と」
桃子「そうっす。先輩はわたしの事なんてどうでもいいんスよ」
ゆみ「だから、違うと言ってるだろう」
桃子「口では大事だとか言えるけど、本心はそうじゃなかったんス」
ゆみ「うむむ~」

桃子「そしたらかおりん先輩がつまずいてわたし達にぶつかってきちゃったっす」
桃子「その瞬間!先輩の分裂人格が消えたんスよ!」
ゆみ「だからそれも!妹尾とお前が耐性持ちなんだから当然だろう?」
ゆみ「お前はわたしが妹尾を好きだと勘違いして怒ってたんだろう?」
ゆみ「その誤解は狩宿さんによって解かれたはずだ」
桃子「でもでも、先輩がわたしを大好きじゃないってことは変わらないっすよね」
ゆみ「ぐぬぬ」

久「ゆみ。今はこんな状況だし…。本音を言ってあげたらどう?」
ゆみ「!だが、しかし他の人間もいる状況で…」チラ

キキミミー

ゆみ「…」
久「ほーら、皆ちょっと聞かないでいてあげてー」

エー キキタイキキタイー

久「…。エイスリンお願い」
エイスリン「イエス!」
エイスリン「エイスリンノカミシバイ!ハジメルヨ!」カキカキ バッ
エイスリン「マージャンタロウ!」

ホホー オモシロソウジャン ゾロゾロ

ゆみ「麻雀太郎…。一体どんな話なんだ…」
久「あんたはこっち!」
ゆみ「あ、ああ。そうか…。モモ」

ムカシムカシアルトコロ…

ゆみ「いいか、モモ。確かにわたしが今一番大好きなのは」
桃子「…」
ゆみ「お前じゃないのかもしれない」
桃子「!」
ゆみ「だが勘違いするな。お前を大事に思っていないわけじゃない」
ゆみ「それに、なんだ。まだ…。お前と出会ってから日も浅い」
ゆみ「だからお前の気持ちに少々戸惑っている部分もあるのは確かだ」
ゆみ「だけど…。そうだな…。確かに言葉にはしていなかった事だが…」
ゆみ「これから。これからお前を一番大好きになるのでは…駄目なのか?」
桃子「…え?」

ゆみ「今まで、じゃない。これから、だ」
ゆみ「これからお前を一番好きになろうと思うんだ」
ゆみ「多分…。わたし自身そうしたいと思ってるんだ」
ゆみ「それじゃあ、駄目か?」
桃子「先輩…。それって…」
ゆみ「まあ、なんだ。あれだ」
桃子「…あれじゃ分からないっす」
ゆみ「む。うぅ。そうだな。告白というヤツか」
ゆみ「わたしが一番欲しいのは、モモお前だ」
桃子「…」
ゆみ「…駄目…か?」

桃子「駄目なんかじゃないっすうううぅぅぅう!」ガバァ
ゆみ「うわ!っと」ダキトメー
桃子「わああああん。先輩がああああ」エーン
桃子「わたしをいらないのかって不安だったんすよおおお」エーン
ゆみ「そんなことは、無い、お前の存在は」
ゆみ「お前を見つけたその日から大きくなる一方だ」
桃子「せんぱあああい。大好きっすううう」
ゆみ「わたしも、これからもっとお前を好きになるはずだ」
桃子「…。せんぱあい」
ゆみ「モモ…」
久「…」ニヨニヨ

桃子「せんぱい…」ンー
ゆみ「おい、モモ…ここでは…」
久「…」オオー
ゆみ「久!お前!見ているな!」
久「いえいえ、お気になさらず。どうぞどうぞ」
ゆみ「…できるか!おいモモ!」
桃子「いいっす!みせつけてやっるす」グググ
ゆみ「バカ!コラ!オイ!」グググ
久「そんなに大騒ぎしたら皆が…」チラ
久「えっ」ギョ!

ウエエエエ ヒックヒック

ゆみ「なっ!全員泣いている!」
桃子「ちょ、わたし達の愛で感動させちゃったっすか///」

淡「まーじゃんたろおおおお」ビエエエエ

久ゆみ桃子「「「えっ」」」

菫「泣くな大星!麻雀太郎は、麻雀太郎は…。くそっ!」ガン!
淡「弘世先輩も泣いてるじゃんかああああ」

シクシクシク マージャンタロウ… ナンデアンナコトニ…

エイスリン「カナシイオハナシダヨネ…」ホロリ
ゆみ「麻雀太郎…。一体どんな話なんだ…!?」
エイスリン「ニカイハハナセナイヨ…」
ゆみ「おい、妹尾!」
佳織「うう…。可哀想な麻雀太郎…」
ゆみ「おい、教えてくれ!麻雀太郎はどうなったんだ!?」
佳織「麻雀太郎は…。うううっ」ブワアアア
ゆみ「というか、麻雀太郎って一体なんだ?」
ゆみ「おい妹尾!妹尾!」

睦月「やめてください!妹尾さんだって…。」
睦月「妹尾さんだって高校2年生なんですよ…。ううぅ」ブワアア
ゆみ「え?高校2年生だとなんだ?おい津山。高校生が関係するのか?」
睦月「なんて残酷な…。ううう」
ゆみ「残酷!?なにがだ?誰がだ?」
純「次郎に決まってるだろう!ううう」シクシク
ゆみ「次郎!?なんだ次郎って。麻雀次郎が出てくるのか?」
透華「やめてくださいまし!汚らわしいその名を…。ううぅ」シクシク
ゆみ「なんだよ!太郎とか次郎とか。じゃあ三郎も出るのか!?」
胡桃「言わないでよ!裏切り者の三郎のことなんか!」
ゆみ「出るのか!?やはり出るのか!?」

シクシク ウウウ

ゆみ「おい!なんだ!麻雀太郎ってなんなんだ!?」
ゆみ「なんなんだよおお!」
ゆみ「麻雀太郎ってええええ!」


……………。
……………………。


ゆみ「取り乱してすまなかった…」
透華「気になさらないで。誰だってあんな…」
ゆみ「いや…。いいんだ。もう…忘れよう」
純「んで?これからどうすんだ?」

巴「ええと…。加治木さんのように分裂した後に」
巴「対処ができれば二度と分裂しなくなるから…」
桃子「じゃあ先輩はもう大丈夫なんすね!?」
巴「ええ、そういうことね」
桃子「よかったっすねえー」スリスリ
ゆみ「となると、やはり分裂人格の対処が優先か…?」
巴「そうなるかしらねえ…」

菫「すまないが」
菫「そうなると我々は別行動をしたい」
淡「ええっ!?」アワッ
誠子「ちょ、どうしてですか」
菫「分からんのか?チームメイトの合流が最優先だろう?」
淡「あっ。そっか」
菫「既に分裂している照のことはともかく」
菫「所在が分からない渋谷が心配だ」

純「出た出た」
菫「…。なんだ?」ジロ
純「あんた。ホラー映画とか見ないか?ゾンビ映画とかパニック映画とか」
菫「見ない。怖いもん」キッパリ
純「お、おう。そうか」
菫「うん。怖いもんな。な?大星?」
淡「えー、わたし見るよー」
菫「ええ!?お前高校1年生だろ?不良だな」
淡「ええええ!?」

純「いやいや、見ないならいいんだけど」
純「見るやつなら分かるだろ?」
純「大抵、立てこもるんだよ」

アー アルアル

菫「うん。それは正しいな。怖いもんな」
純「基本は立てこもっての迎撃。だけど集団行動を乱すやつが出てくる」
純「いつまでも埒があかないとか、なんだとか言ってさ」
菫「なんでだ!怖いだろ!中にいれば良いだろうに」
純「お、おう。大抵そういう奴がまず殺されるんだけどな」
菫「そりゃあそうだろうな。怖いのに。馬鹿な奴だ」
純「…」
菫「…」

純「いや、あんたがさっき言ってたのってまさにこれなんだけど」
菫「…。えっ。どういうこと?」
純「わかんねえのかよ!」
菫「ちょっと怖さが先に立ってしまってな」フッ
純「なんでカッコつけてるんだよ。じゃあこういうパターンはどうだ?」
菫「聞こうじゃないか」

純「ええと。雪山の山荘が吹雪で孤立して」
菫「ほうほう」
純「そこで殺人事件が起きてしまった」
菫「うわあ…」ヤダナー
純「この中に犯人がいる!だから皆で朝まで一緒に起きていよう」
菫「ふむ。当然の判断だな」
純「だけどいるんだよ。殺人犯と一緒になんかいられるか!とか言って」
純「1人だけ部屋に帰るやつが」

アー アルアル

菫「え、なんで?馬鹿じゃないのかそいつ」
純「…おう。まあ自分が犯人ではなくて、外部犯でもなくて」
純「他の奴らが全員一緒にいるなら」
純「1人になっても安全だっていう理論武装はあるんだけどな」
菫「ははぁ。確かにロジックとしては正しいが」
菫「なぜわざわざ1人になるのだろう?」
純「ま、そういう奴もまず殺されるんだけどな」
菫「だろうなあ。馬鹿じゃないのかそいつ」
純「お、おう。ええと弘世さんよ。今の話を聞いて思うところは?」
菫「…。ふむ」

菫「君は…」
純「うん?」
菫「怖い話が好きなのか?」
純「…おい、なんかこいつすげえポンコツだぞ」
菫「うん?違うのか?なんか間違ったか亦野?」
誠子「いや、先輩はそれで正しいとおもいます」
菫「だよなあ。そうだよなあ」ウンウン

久「井上さん?その場合はね、協力してないから失敗するのよ」
純「ほおん。じゃあ、あんたならどうするんだ?」
久「遊撃、偵察、迎撃、攻撃」
久「チームを分けて全て対処する」
久「もちろん最後は…」
久「ハッピーエンドよね」

カン!

その17へ続く!

【咲-Saki- ドッペルSS】Index