透華「そうですわ!熱湯をぶっかければ…」 純「ゴキブリじゃねえんだからよ…」の続き
もしくは
恭子「ダバン」 照「ダヴァン」の続きです。


ーーーーー末原恭子サイド
路上

照「~♪」ドッサリ
恭子「…まあ、コンビニ行くとは言うたけどな…」
照「~♪」ホクホク
恭子「どんだけ買うてんねん!」
憩「またようさん買うたな~」アハハ
やえ「おや?お前さんしょっぱいのもいける口かい?」
照「もち」
憩「嬉しそやな~」

照「基本は甘いものが好き。いわば主食?」
照「しょっぱいお菓子は…。おかず?」
憩「なにその理論www」
やえ「飲み物を含めてお菓子の三角食べか」
照「そう。それ。まさに、それ」ウンウン
憩「めっちゃ頷いてるやんw」
恭子「L袋3つ分やぞ!」
やえ「わ、びっくりした」
憩「L袋?」
照「コンビニによっては…。ほらここ」モチアゲー
憩「ん?」ドレドレ
照「袋の下部に大きさが書いてある」ココココ
憩「あ!ほんまや~。知らんかった~」

やえ「わたしは知ってた」ドヤァ
憩「そんなえばることちゃうやろ~」
恭子「L袋3つ分て…L袋3つ分て…」
やえ「なに?」
恭子「…」
憩「考えとるwww」

恭子「…大家族か!」
やえ「wwww」
憩「考えてそのクオリティなんwww」
恭子「っさいわ!おもろいやろ!」
恭子「笑え!」
憩「笑いの強制wwwww」
やえ「wwwwww」
憩「やえやんツボってるやんwww」

照「…恭子りん」
恭子「あん?」
照「家族って…良いよね」フフ
恭子「あ、うん」

恭子(あちゃー!やってもうた!)
恭子(宮永はなんや家族のことでややこしなっとるんやった…)

恭子「…」オロオロ
照「本当に恭子りんは優しいね」クス
恭子「なんも…。気ぃ回らんですまんな…」
照「色々…。本当に色々あったんだあ…」
恭子「そうなんか」
照「うん」
恭子「…」
照「…」

憩(黙ってよ~…)
やえ(同じくー…)

照「…聞かないの?」
恭子「ん…。聞いて欲しいん?」
照「…」
恭子「…」
照「…ちょっと…かな」
恭子「わたしもや。それが」
照「ん?」
恭子「すごく、になったら、でええかなって」
照「…そっか。そうだね…」
恭子「ん」

ブロォォォォ
ワハハー イケイケー

憩「ん~?反対車線のかいらしい車…」ユビサシー
やえ「なんだ?あれ?あれは…」
憩「天江衣ちゃんやない~?」
やえ「去年大暴れしたあの子供か!?」
憩「多分~。ねえねえ照やん?恭子りん?」
やえ「おいおい、結構なスピードじゃないか?」

恭子「ん?」
照「どうしたの?」
憩「あんな?あっこの車に…」
やえ「なな!?なんだ!?」

ゴアアアアア!
ワハハー イケイケー ナンヤモットスピードデナインカ!

照恭子憩「「「え!?」」」

やえ「おなじ車!?」
憩「え?え?何?おっかけっこ?」
恭子「そないな可愛いもんやなさそやで」
照「あれ…。あれって姫松の?」
恭子「え?あん!?洋榎!?や、主将!?」
憩「言い直したwww律儀やなあwww」
恭子「絹ちゃんに…。千里山の…?」
恭子「何してんねん!あいつら!」ケータイトリダシー
恭子「ああん!繋がらんわ!」

ブロォォォォォ

憩「行ってもうた…」
やえ「結構被害が広がってるみたいだね」
恭子「…ふむん。さっきの辻垣内の長ドスと同じか…」
やえ「ん?」
恭子「や。あの車や。多分無機物も分裂するんやろ」
やえ「ああ、そういうことか」
恭子「チラ見やけど…。天江と運転してたヤツが分裂しとったな」
やえ「ってことは…。どっちかの持ち物ってことか?」
恭子「分からへん。流石に車と天江と運転手…」
恭子「セットで一個てカウントはおかしいやろけど…」
恭子「ふむん…」

照「早く…。行かないと…」
恭子「せやな…」
憩「行こか」
やえ「ふむ…」


ーーーーー蒲原智美サイド
車中

ゴオオオオオオ!

智美「ワハハー!東京の道路はややこしいなー!」
衣「行け行け!智美ー!」キャッキャ
泉「もう…。あかんて…。あかんてこれ…」
洋榎「オラオラー!飛ばせや蒲原ー!」
智美「ワハハー!正直どこ走ってるかよく分からないぞー!」
浩子「ふむ…」タブレットイジリー
絹恵「浩子ちゃん何してんのん?」
浩子「や、さっきの話をちょい纏めたくてな」
絹恵「分裂云々ってやつ?」
洋榎「ほんなアホな話あるわけないやろが」ケラケラ
浩子「やったら洋榎ネエ?前のんあれなんやのん」
洋榎「そっくりさんやな」
浩子「アホか。そっくりすぎるやろ」
泉「ほんまあかんて…。なんやこれ…」

衣「先ほどのゆみの話か?」
絹恵「あ、天江さん立つと危ないで」
衣「なかなか突飛な話だが…」
衣「現実に起こっている事であれば信じる他無いな」
洋榎「なんかこいつたまに賢くなるなあ」
衣「こいつでは無い!ころもだ!」
洋榎「はいはい」
泉「うそやん…。なにこのスピード。あかんて…」

衣「絹恵!こいつ嫌いだ!」
絹恵「ごめんな天江さん、このお姉ちゃんおかしいねん」
洋榎「誰がやねん!」
衣「ハハハー!おかしいおかしい!」
洋榎「なんや絹に懐いてもうたなあ…」
絹恵「こういう時で無かったら麻雀打ちたかったなあ」
衣「お!麻雀!ころもはいつでもいーぞ!」
洋榎「せやったらウチも」
衣「洋榎はヤダ!」
洋榎「なんでやねん!」
衣「ヤダ!」
泉「麻雀言うてる場合ちゃうやん…。あかんて…」

浩子「ふぅん…。よう分かりませんわ…」
絹恵「あらら、あかんかった?」
浩子「データが足らなすぎるわー」
浩子「それに…。なんや通信も不安定になっとるみたいや」
衣「通信?」
浩子「ええ。おそらく皆さんの電話も繋がらんくなっとる思います」
洋榎「そうなん?」
浩子「試してみ?多分あかんで」
洋榎「どれどれー?…わ、ほんまやな」
泉「なに落ち着いてるん…?あかんやつやで…。これあかんやつ…」

衣「智紀がいればなんとかなったのになー」
絹恵「智紀?」
衣「うん」
浩子「おそらく…。沢村智紀の事でしょうね」
浩子「龍門渕高校の次鋒を務めとります」
洋榎「ああ…。あの眼鏡のか」
衣「そうだ!浩子は物知りだなあ」
浩子「おうふ…」テレテレ
絹恵「あら?浩ちゃん照れてるん?」
浩子「いやいや、あんまこんなストレートに褒められることないから…」
衣「そーなのかー?浩子は凄いと思うぞ!」
浩子「あの天江衣に褒められるとは光栄ですわ」キラン
泉「褒めるとか褒めないとかやないて…。あかんて…」
洋榎「天江ー?ウチのことは褒めんの?」
衣「どこを?」

絹恵浩子「「wwwwwww」」

洋榎「なんでや!ウチも沢村の事知っとったやんか!」
衣「そっかー」
洋榎「そっかやナシに!」
衣「ところで智美ー?」
洋榎「無視かい!」
浩子「あの洋榎ネエをここまで振り回すとは…」
絹恵「流石全国レベルの魔物やね」
泉「そういうんちゃう…。魔物とか…。そういうんちゃう…」

智美「なんだー?」
衣「追いついたらどうするの?」
智美「んー?」
洋榎「ああ、そやな。勢いで追いかけてるものの…」
洋榎「これ、仮に追いついてそれからどうするん?」
浩子「それウチも知りたいですわ」
智美「ワハハー。そーかー、気づいてなかったかー」
絹恵「なにをです?」

智美「別に今追いつこうとはしてないぞ?」

衣洋榎浩子絹恵「「「「は?」」」」

智美「だって追いついたってどうしようも無いだろー?」
智美「車ごとぶつけて止めるのかー?」
洋榎「いや、せやから聞いたんやけども」
智美「今追いかけてるのは追いつくためじゃなく」
智美「見失わないためだなー」
洋榎「えっ、そうなんか?」

浩子「なるほど一理ありますね」
絹恵「そうなん?」
浩子「うん。先ほどの鶴賀の部長が言っていた事を信じれば」
浩子「前の車は他の分裂人格にも影響があるみたいやし…」
絹恵「なんか怯えてたらしいからな…」
浩子「目的が何かを探る方がいいのかもしれないですね」

智美「そうだぞー。後からゆみちん」
智美「あ、さっき電話してきたウチの加治木のことな?」
智美「ゆみちんが合流すれば、なんとかなるはずだからなー」
智美「わたしはそれまであいつらを射程にいれたまま」
智美「見失わないようにしとけば良いんだぞー」

洋榎「そんなに信用できるヤツなんか?」
衣「ゆみは凄いヤツだぞ」
衣「長野の決勝は本当に楽しかった!」
浩子「牌譜見ましたけど…。清澄の大将に槍槓かましてますからね」
洋榎「槍槓!?ウチやったことないわ」
浩子「あの対応力は全国でも通用しますね」
浩子「なかなかに経験豊富な選手なのかと」
衣「いや、ゆみは麻雀はじめて間もないと言っていたぞ?」
浩子「…え?」
浩子「いやいや、そんな…。それであんな打ち方…?」

智美「ホントだぞー?1年生の後半に始めたから」
智美「麻雀歴は2年無いなー」
浩子「そんなアホな…」
洋榎「そんで天江と清澄の大将相手に立ちまわったん?」
衣「うん!」
泉「魔境や…。長野は魔境なんや…」

衣「フッフッフ!浩子よ!」
浩子「なんです?」
衣「お前ほどの者でも間違いに気づかないか?」
浩子「え?まだ何か間違ってます?」
衣「鶴賀の部長はゆみでは無い。智美だ!」

洋榎浩子絹恵「「「「ほ?」」」」

智美「ワハハー。形だけだけどなー」
智美「とにかく今は…。信頼できる大将に繋ぐ」
智美「副将戦オーラス近くってところだなー」
洋榎「!」
絹恵「副将戦…!」
洋榎「蒲原…いや智美」

絹恵(あ、お姉ちゃんが名前で呼んだ…)
浩子(おやおや、珍しい…)

智美「なんだー?」
洋榎「あんた…。麻雀めっちゃ好きやな?」
智美「ワハハー。もちろんだぞー!大好きだー」
洋榎「さよか…。落ち着いたらウチと打とうな」
智美「んー?いいのかー?わたし弱いぞー」
洋榎「いや、あんた…。強いわきっと」ニヤ
智美「ワハハー。意味が分からないなー」
衣「あ!智美も打つならころももいいぞー!」
絹恵「せやったら4人で打とかー?」
衣「うん!」

洋榎(やっぱり長野は魔境かもしれんな…)
洋榎(福路のいる風越、この鶴賀、そして龍門渕…)
洋榎(そいつらを抑えた清澄…か…)
洋榎(信頼できる大将…。末原恭子に繋いで…勝つ!)
洋榎(フフフ!明日が楽しみやな…!!)

泉「そんなん…。今言わんでもええですやんか…」
浩子「泉ー?誰もツッコまんでー?」
泉「ツッコミとかそういんちゃいますわ…。ほんまあかんて…」
浩子「…景色でも楽しんでればええやん」
泉「ほんな…。同じ景色ばっかですやんか…」
浩子「まあ、ほんでも…」

浩子「… 同 じ 景 色 ?」

浩子「泉!今同じ景色言うたか?」
泉「そうですやんか…」
泉「ずっと見てましたけど…同じとこグルグル回って…」
浩子「ちょ、待って!」タブレットイジリー
泉「はいはーい…待ちますよー…」

絹恵「浩ちゃんなんか分かったん?」
浩子「ちょう待って…。えっと…。ってことは…」タブレットイジリー
智美「お、なんか良い知らせかー?」
浩子「このまま!このまま走っとってください!」
智美「ワハハー!まかせろー!」
衣「行け行けー!」

泉(ひぃぃぃ!またスピードが…)
泉(なんなんや…もう…)
泉(あかんて…。ほんま…。あかんて…)

カン!

その23へ続く!

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