照「全く亦野は」 菫「困ったやつだな亦野は」の続きです。

ーーーーー新道寺サイド
宿泊所 新道寺部屋

哩「…」フトンニウツブセグデー
姫子「…」ジー
美子「姫ちゃん、見とっても哩ちゃんは復活せんよ」
姫子「ぶちょー、ご飯行きたかです」ユッサユッサ
哩「…んー」グデー
姫子「むぅ。これ、しばらくあかんとですね」オシリペシッ
哩「んー」グデー
煌「これは、一体…」
姫子「あー、花田は始めてみるんとよね」
煌「う、うん。姫子これは…?」
美子「哩ちゃん、団体負けた後はいつでんこうなるんよ」

煌「な、なんと!負けた悔しさで…」
姫子「そうじゃなかよ。多分優勝した後もこうなんやなかですか?」
美子「あーね」
煌「そうなんですか!?」
美子「緊張感が切れとるんよ」
煌「ええ?」
姫子「ぶちょー、試合中はいつでん気ぃはっとーけ」
美子「終わったらこうなったい」
煌「は、はじめて知りました」
美子「部活紹介ん時も、似たようなことあったろうもん」
煌「あ、あー。確かに」
美子「哩ちゃんああいうの、ほんなこつ苦手なんちゃ」
姫子「ぶちょー、皆ん手前厳しく見せとーき」
美子「根がやさしすぎるんよね」
姫子「今ならなんしても動かんちゃ」オシリベシッ
哩「んー」グデー

美子「煌ちゃんも試してみっと?」
煌「え、えー?それはすばらくない…」ソワソワ
姫子「あは、花田ちかっぱソワソワしとるばい」
煌「そんなことないですよう」ソワソワ
美子「ふふ。今ば逃すとチャンスはなかよ」
煌「そ、そーですかあ」ススス
哩「…」グデー
煌「…」ソットアタマニ
姫子「!?」クラスノ?

煌「…」アタマナデナデ
哩「…んー」グデー
煌「部長。お疲れ様でした…」ナデリナデリ
哩「…んー」グデー
煌「力及ばず、申し訳ありません」ナデナデ
哩「…」グデー
煌「もし、もし私ではなく、友清さんだったら…」ナデナデ
哩「…。何いいよる。んなことなかばい」グデー
煌「…。すみません」ナデナデ
哩「…花田」テヲニギル
煌「…!」
哩「…。あん魔物ば二回相手にして良く帰っちきよった」
哩「…。準決勝は魔物3人相手やった…」
哩「…。やけど、お前が今ここにいる。それだけで良かよ」ギュ
煌「…はい」ギュー

姫子「…。は、花田ー。もうよかとやない?」
煌「…。も、もうちょっと///」ギュー
哩「…んー」ニギニギ
姫子「は、花田ー?」
煌「…///」ギュー
美子「ふふふ。姫ちゃん嫉妬しとーと?」
姫子「し、嫉妬?嫉妬ばこつしとらんち」
美子「しとーよ?嫉妬しとろうもん」
姫子「しっ、嫉妬、しと、しとーと」
美子「しとーやろ」
煌「しっ?」ギューナガノケンシュッシン
哩「…んー」ニギニギ

仁美「飲みもん買っちきよったちゃ…なんしよるん?」


……………。
……………………。


煌「やはり、まだ私が知らないことはたくさんありますねえ」
煌「安河内先輩が怒ったら怖いことも今日始めて知りましたし…」
美子「煌ちゃんシー!」
姫子「え?なん?」
煌「え?試合後政治が悪い政治が悪いと繰り返し言い訳する江崎先輩を…」
美子「シー!」
姫子「え?江崎先輩にくらしたの美子先輩やったとですか!?」
美子「ああん。ばれよった…」
仁美「よう、隠しきらん。うちらんなかでん美子が一番武闘派よ」
煌「姫子もしらなかったんですか!?」
姫子「ひえー。確かに試合ば終わった後、ほんなこつ太かたんこぶ作りよるとは思っちやけど…」
仁美「哩は口ではツッコミよるけど、手は出しきらんもんな」
美子「仁美ちゃんやからよ?他にはくらしきらん」
仁美「しらごつよ。よく後輩ボコボコにしよろうもん」
美子「仁美ちゃん!」ベシベシ
仁美「ほら!これたい!いたい!」

姫子煌「「アハハハハハ」」

煌「アハハハ…」ジワ
姫子「アハハハ…花田!?どうしたと?」
美子「煌ちゃん!?なん?どっか痛かと?」
仁美「なんもかんも政治が悪いんよ?あ、イタイイタイ!美子やめ!」
煌「あ、すみません。なんか、ようやく皆さんの、仲間になれたような、そんな気がして…」グス
姫子「花田ぁ…」
煌「だけど、それも、今日でおわ、終わっちゃったって思ったら…」グシュ
姫子「花田ぁ…」グス
美子「…二人共…座りない」
姫子「美子先輩…?」
美子「よかから!はよ座りない!」

姫子煌「「は、はいい!」」

美子「いつまで泣き事言うてるつもりよ!?」ガー!
美子「うちらは今日負けた。2位っちん差はたった6600点やった。だけん、そん点差ばうちらは埋めきらんやった」ガー!
美子「5人で6600点。1人あたり1320点。たかが1320点か!」ガー!
美子「やけんちょろっと、5人でちょろっと負こすいやったんばい。そいは事実」ガー!
美子「足りなかった事ば言うててもしょうの無かやろ!?足りなかったがと増やしゅっと!?」ガー!
美子「あんたたち2人の来年。うちらん6600点ば埋めて、勝っち、そいで優勝しゅるん。そげなこつでどがんすっと!?」ガー!
美子「…」ハーハー
美子「…」ハー…
美子「…」
美子「…」
美子「…なんちて」

仁美「プハッ」
仁美「ウフフフ。クフフフフ。なんちてて。ウッフフフ」

美子「…」
煌「…」
姫子「…」

哩「…。なんちて。ムフッ…」グデー

美子姫子煌「「「クフッ」」」
美子姫子煌「「「アハハハハハハ!」」」


……………。
……………………。


姫子「ほんなこつ美子先輩怖かとですね…」
美子「アハハー、たまによ?たまにね?」
煌「あ!そういえば、私ちょっと用事があるんです!」
姫子「え…なん?」
煌「実は、長野にいた頃の後輩がこの大会に出てるんですよ!」
美子「あ…もしかして、タコスの?」
煌「そうです!すばらな後輩たちでして、せっかくだから挨拶にでも、と」
姫子「あー、そん子たちまだ勝ち残っとーと?」
煌「ええ、清澄高校ですから!」

仁美美子姫子「「「え゛…」」」

仁美「清澄て…」
美子「準決勝出てる清澄…?」
煌「はい!」
姫子「…花田ぁ。その後輩て、まさか大将じゃ…?」
煌「いえ、先峰と副将って言ってましたよ!」
美子「あ…そう。あの化けもん大将じゃあ、ないんよね。ならよかと」
仁美「…?やけど、副将て…?」
姫子「原村ぁ!?原村和っち花田の後輩なん!?」
煌「あれ、言ってませんでしたっけ?」
姫子「聞いとらんよ!なんそれ、ちかっぱ大物よ!」
煌「すばらな後輩でして」

美子「…。煌ちゃんの事も私達しらないことまだまだあるんよ?」
煌「…そうみたいですね」
美子「まず、挨拶行ってき。ご飯どうしよると?」
煌「え、と。分かりません。向こうの都合もあるでしょうから」
美子「決まったら連絡せんね。そいで、今夜ぬっまで皆でお話しよ?」
煌「はい!じゃ、花田煌行ってまいります」
煌「部長。お名残惜しいですが…」スッ
哩「ん?んー」ワキワキ
姫子「今までずっと握ってたと!?」ガビーン!
美子「やい後でね」フリフリ
煌「では後ほど!」
姫子「ちょ、ぶちょー。私も構ってほしいとです」
哩「…。んー。花田ー。手ーどこー?」ワキワキ
姫子「ぶちょー!?」


……………。
……………………。


煌「と出てきたものの」
煌「手土産の1つも持って行かないとと思いまして」
煌「ちょっと、ルート検索から外れて歩いていましたら…」

誠子「迷ってしまったと」
煌「ええ。さらに携帯電話の充電が切れてしまい…。お恥ずかしい」
淡「ねー、すばらー?」
煌「なんでしょーか?大星さん」
誠子「こら!だから、お前急に呼び捨てにするなよ。すばらさんに失礼だろ?」
淡「えー?」
煌「いえいえ、良いんですよ?呼びたいように読んでくだされば」
淡「ほらー!すばらも良いって言ってるじゃん。ねー、すばらー」キャッキャ

誠子「なんか…。すみません」
煌「いえいえ、すばらな後輩をお持ちで」
淡「すばらは清澄に会いに行きたいんだよね?」
煌「ええ。その前におみやげも買いたいですね」
淡「付き合ってあげるよ!」
誠子「おま!勝手に決めるなよ」
淡「おもしろそーじゃん。だって、清澄って、テルーと弘世先輩が気にしてるとこでしょ?」
誠子「そうだけどさあ」
淡「宣戦布告してやろうよ」ニヤリ
誠子「また、そういうことを…」
淡「えー、いいじゃん。人助けの一環だよー?」
誠子「まあ、それは、そう、なんだよなあ」

煌「すみませんね。なんか。場所だけ教えてもらえれば1人で大丈夫ですよ?」
淡「ダメダメ!すばらをおいてくなんて私にはできないよ?」
煌「大星さん…。すばらです」
淡「すばらでしょー?アハハ」
誠子「駄目だ。何故か波長があっている」
淡「もう。だったら1回、控室戻って、説明してから。それならいいでしょ?」
誠子「んー?まあ、それなら、いいかあ」
淡「やったー。よしじゃあ、一度控室に戻ろー!」
煌「よろしいんですか?」
淡「よろしいんです!ね、亦野先輩?」
誠子「ん、んー。それでよろしいです。」
淡「よろしい!」
誠子「調子にのるなよ」
淡「アワワ、ごめんなさい」アワアワ
煌「ウフフ。すばらな先輩なんですねえ。亦野さんは」
誠子「ええ?いやあ、そんなことは」
淡「すばらな先輩です!ねー?」アワッ
誠子「もー。行くぞ!」
淡「はーい!」キラメニウィンク

?「おい!照ー!?どこ行ったー!?」

誠子「あ、あれ?弘世先輩!?」
菫「あ、ああ。亦野に大星…と…?新道寺の…?」
煌「花田煌です。こんばんわ、弘世菫さん」
菫「ああ。これはどうもご丁寧に。どういうことだ?」
淡「えーと、話せばねえ、ちょっと長いんだけどねえ」
菫「ああ、もうじれったい!照を見なかったか!?」
誠子「いや、見てないですけど…。どうしたんですか?そんなに慌てて」
菫「ああ、それが…。照がいなくなった」

誠子淡煌「「「えええ!?」」」

菫「いや、正確には、どうなんだろう。いなくなった訳ではないのか」
菫「あれは一体なんだったのか…?」ブツブツ
誠子「ちょ、どうしたんですか?落ち着いてくださいよ」
菫「ああ、すまない。だが、あまり悠長なことは言ってられないかもしれない」
淡「どういうことですかー?」
菫「わからないんだ。だけど、なにかとんでもないことに巻き込まれたかもしれない」
煌「と、とりあえず、どういう状況なのか教えてもらえませんか?」
菫「あ、ああ。君も他校のゴタゴタに巻き込んですまないが、一緒に聞いてくれ」
煌「任されました!」

菫「えーとな…?」
菫「照が手洗いに行ったんだ」
誠子「はい」
菫「でな?戻ってきた照の頭の上にSSと浮かんでいてな?」
淡「…ん?」シャープシュート?
菫「で、SSと書かれた照が、妹をペロペロしに行くから清澄のホテルへゴーと走っていった」
菫「いや、ほんとだよ?」

誠子淡煌「「「は!?」」」

カン!

その5に続く!

【咲-Saki- ドッペルSS】Index