淡「エサにタコスつければいける!」 誠子「そうかあ…?」の続き
もしくは
霞「…これは…」 宥「玄ちゃんが4人…!?」の続きです。

ーーーーー大お泊り会実行委員会本部サイド
大部屋

穏乃「玄さん!」
宥「玄ちゃ~ん」フルフル
憧「…。あれ?」ジー

玄(?)「おねえちゃー!みんなー!わたしが本物だよー!」
玄(?)「わたしなのです!」
玄(?)「いやいや、ここはわたしが」ドヤァ
玄(?)「勢いについていけない…」

怜「お、本物を騙るいうんはどういうことやろ?」
竜華「まあ、ええんちゃうの?耐性持ちの子らで全員触れば」
霞「それが一番手っ取り早いのかしらね…」

塞「よーし、じゃあいっちょやりますか」
豊音「松実さんごめんねー?」
白望「ダル…。任せる…」
塞「ダメ!」
白望「えー、もう入り口塞いであるし順番に触ればいいだけでしょ…」

玄(?)「あ!来るななのです!」
玄(?)「えーと…」
玄(?)「みんな早く早くー」
玄(?)「触られても大丈夫だけど来ちゃダメなのです!」

憧「いやいやいや、ちょっと待って!」
初美「どうしましたー?望さんの妹さん?」
憧「憧!いや、それは良いんだけど…」
憧「なんで玄の頭の上に文字が浮かんでないの?」

アッ…!

灼「本当だ…」
穏乃「そういえばそうだ!」
穏乃「文字があれば本物の玄さんはひと目でわかったはずなのに!」
塞「え?かすみん?」
霞「ごめんなさい…。分からないわ」
初美「突変化粒丸にまだ知らない効果があったんですかー?」

玄(?)「フッフッフ!驚いているようですね!」
玄(?)「説明してあげましょう!」

怜「え?」

玄(?)「先ほど気づいたらこちらにいたのですが…」
玄(?)「あら不思議?わたしがいっぱいいたのです!」
玄(?)「慌てふためいて皆でぶつかった際に…」
玄(?)「頭の文字がバラけて落ちてしまったのです!」ドヤァ

霞「…。そ、そう」
霞「ふんふむ。もしかして同一人物の分裂人格が複数いる場合…」
霞「そういったことができるようになってしまうのかも…」
憧「その可能性は高いですね。本体と分裂人格の接触では」
憧「文字が落ちるようなことはないんだから…」

怜「…。玄ちゃんや?」
玄(?)「なんでしょう!?」ドヤァ
怜「いや、なんで説明してくれたん?」
玄(?)「???」ハテ キョロキョロ
竜華「いやいや、ウチら今玄ちゃん元に戻そうと考えてるんやで?」
怜「そや、あんまり秘密言ったらあかんのとちゃうの?」

玄(?)「???」
玄(?)「あ!しまったのです!」ガーン!

セーラ「あ、あのドラローちゃん、なんというか…」

怜竜華セーラ「「「アホやなあ…」」」

玄(?)「アホじゃないもん!」
玄(?)「いやあ今のはアホだよ…」
玄(?)「自分同士で喧嘩するのはやめるのです!」
玄(?)「そうなのです!」

豊音「ねえ塞?モノクルで覗いても何も見えないの?」
塞「あ、そっか。やってみよっか」モノクルトリダシー
塞「えーと」ジー

怜「なあ阿知賀の皆ならなんか違いとか分からへんの?」
穏乃「うーん…。全員同じです!」
灼「いや、1人ちょっと変なのがいるよ…」
穏乃「え、どの玄さんですか?」
灼「ほら、ちょっと頭身が低い玄がいる」
憧「あ、本当だ。フフ。なんかちょっと可愛いね」
穏乃「がおー、とか言ってる玄さん?」
憧「そうそう」

セーラ「松実姉さんなら見抜けるんちゃうの?」
宥「…。うう。分かんない。ダメなお姉ちゃんでごめんね…」フルフル
セーラ「いやいやいやいやいや!落ち込まれると困るわ!」

塞「ううむむ…。なんとなく違うのは分かるけど」
塞「誰が本物かは分からないな…」
怜「個体の識別はできるん?」ポン
塞「ひゃうん!」
竜華「こら怜!セクハラやめえ言うてるやろ!さっきから!」
怜「えー?肩触っただけやん!」

塞(うう…。怜ちゃんに触られるとちょっとゾクッとする…///)

怜「どした塞やん?」
塞「や、なんでもない…」
怜「で?個体の識別はできてるん?」
塞「それは、大丈夫。例えばあっちから玄ちゃん1、玄ちゃん2…」

玄(?)「むっ!なにやら危険な感じなのです!」
玄(?)「入れ替わるのです!」
玄(?)「おー!」
玄(?)「わたしもー?」
玄(?)「ほら早くするのです!」

グルグルグルグルグル

穏乃「あ!4人の玄さんが手を繋いで回り出した!」
漫「って、なんで全員やってるんや!」
漫「本物が中にいるはずやろ!」
由子「そういえばそうなのよ~」
宥「玄ちゃん…」フルフル

グルグルグルグルグル…

玄(?)「フッフッフ!どうなのです!これで見分けが…」

塞「いや、ごめん。ついてるよ?」
白望「wwwww」
豊音「あっ!シロが笑ってる!ちょーめずらしいよー」

玄(?)「えー!」
玄(?)「め、目がまわ…」
玄(?)「回り損なのです…」

セーラ「いやあ、それにしても本当に」

怜竜華セーラ「「「アホやなあ…」」」

白望「ごめ…wwwくふwwwツボった…wwwwww」

ボヤー…

穏乃「んんん?」
穏乃「あれ?玄さんの頭の上…」
初美「数字が浮かんできましたよー!」

玄(1)「むむむ!これは!2と3と4って」
玄(2)「うわわ、本当だ!1と3と4って」
玄(3)「なるほどなるほど~。1と2と4なのです!」
玄(4)「1と2と3だね…」
玄(1)「えっ?なんで違うのですか!?」
玄(2)「わわっ!本当だね!?ミステリーだね?」
玄(4)「いやいやだって自分の…。」
玄(3)「????」

漫「ア、アホやなあ…」
由子「ちょっと賢いのがいるぽいのよ~」
白望「ちょっと賢いwwwwふふふwwww」
豊音「シロが使い物にならないよー」
塞「なんだろう。こんなになるシロは珍しいねえ」
白望「wwwwww」

怜「ふぅん…。なあんか見えてきた気がするで…」
竜華「えっ!ほんま?」
怜「断言はできんけど…。なあかすみん?」トテトテ
霞「なあに?怜ちゃん?」
怜「あんな…おそらくなんやけど」
霞「ふんふむ」
怜「ん?」クンクン
霞「え?どうしたの?」

怜「なんや、かすみんええ匂いするな」クンクン
霞「ちょ、やだ恥ずかしいわ」
怜「この巫女服?なんの匂いやろ」
霞「どうなのかしら。香を焚き染めたりはしてるのだけど…」
怜「ふぅん。おうふ」
霞「え?」
怜「なんや近くで見るとやっぱり迫力あるなあ」ツンツン
霞「あん」

玄(1234)「「「「!!!!!!」」」」

玄(1234)「「「「おもち…。おもち…」」」」ワキワキ

竜華「怜!」
怜「あらら、また邪魔が入ったわ」
竜華「ちょっとほんまあんた分裂人格ちゃうのん?」
怜「ちゃうわ!なんでそうなるねん」
漫「園城寺さん余計なことせんといてくださいよ!」
由子「ドラローちゃんがおかしなことになりかけてるのよ~」
竜華「アホ怜!」
怜「あー。もう分かった分かった」
怜「えっとな…。」

塞「あっ!」
初美「わ、どうしたんですかー?」
塞「玄ちゃんの足元…。文字が落ちてる!」
憧「さっき言ってたあれ!」
塞「そうかもね…」

穏乃「ねえ、これってさ」
憧「なに?」
穏乃「玄さんは4人でこっちは15人いるじゃん」
憧「えーと…。あ、そうだね」
穏乃「全員で一斉に押さえつけにいったらダメなのかなあ」
漫「あ、ウチもそれ賛成ー」
穏乃「ですよね!」

怜「いやー穏乃ちゃん。漫ちゃんあかんあかん」
穏乃「あ、園城寺さん」
漫「ダメですかね?」
怜「本物の玄ちゃんにどんな影響があるか分からんやろ?」
穏乃「え?」
霞「既に文字の事のように、こちらが知らない現象が起きてるわ」
霞「複数の分裂人格が同時に存在することが」
霞「どんな影響を及ぼすかわからない以上」
霞「うかつに手出しできない…」
宥「そんな…。じゃあ、玄ちゃんは…!」

霞「…。怜ちゃん?」
怜「うーん。まだ分からんのやけどなあ…」
怜「試してみる価値はあると思うんよ」
塞「ねえー?」
怜「ん?どないしたん塞やん?」
塞「や、玄ちゃんの足元にさあ…」
怜「ふむん?」

玄(1)「そろそろいい頃合いなのです!」

ンー?

玄(1)「わたし達をここから出すのです!」
霞「それが目的?」
玄(3)「フッフッフ!目的のために必要なことだと言っておきます!」ドヤァ
セーラ「まあ、大概部屋から出なはじまらんからなあ」
白望「wwww」
玄(1)「本体に危害を加えるつもりはありませんが」
玄(1)「こちらにもやるべきことがあるのです!」
玄(1)「もし、言うことを聞かないような場合は…」

怜「なあ玄ちゃん?」
玄(2)「はい!なんでしょう!」
怜「玄ちゃんアホちゃうよなあ?」

玄(1234)「「「「違うのです!」」」」

怜「ほんなら良かったわ。あんな?」
怜「こっちは玄ちゃん本体を助けたい」
怜「分裂人格の玄ちゃんはここから逃げ出したい」
怜「ほんならどうする?」

玄(1234)「「「「?????」」」」

怜「勝負しようやないか」
穏乃「えっ?勝負?」
憧「シッ!ちょっと黙ってましょ…」
玄(4)「えっ?勝負?」
白望「穏乃と同じことwwww言ってるwwww」
塞「ちょっとアンタいい加減復活してよ」

怜「そや、まあ数じゃこっちが多いんやから…」
怜「せやな…。頭脳で勝負ってのは…どや?」
玄(2)「頭脳?」
怜「ま、玄ちゃんはアホの子やないんやし…」
怜「受けられるよなあ?」

玄(1234)「「「「もちろんなのです!」」」」

霞「…!」
怜(おっしゃ、かかったで…)

初美「霞ちゃんどういうことなのですよー?」
霞「うん。怜ちゃんの考えなのだけどね…」
霞「文字が落ちたことと、新たに浮かんだ事」
霞「それを考えると、複数の分裂人格がいる場合に」
初美「はい」
霞「ものを言うのは多少強引な説得力だって」
初美「????」
初美「よく分からないんですけど…」
霞「フフ。わたしもそう言ったわ」
霞「そうしたら、分かった見ててやーって」
初美「霞ちゃん関西弁上手いですね…」

怜「なんや問題考えてみてやー」

玄(1234)「「「「うむむ…」」」」

霞「怜ちゃん」
怜「んー?」
霞「説明してもらえる?」
怜「んー。上手く説明できるか分からんけど…」
霞「お願い」
怜「うん。文字が落ちたんも、浮かんだんも」
怜「分裂玄ちゃん達がそうなると思ったから」
怜「そうなったと思うんや」
霞「え?」

怜「言うとったやろ?」
怜「分裂人格は他の世界線からのコピーやって」
怜「他の世界線に存在しなければ分裂しないって」
霞「そうね」
怜「ってことは、やで?」
怜「こっちがほんまもんの世界やったとして」
怜「他の世界線に分裂人格が存在するためには」
怜「それだけの世界線があるはずやんな?」
霞「そう、なるのかしら?」

怜「や、正解かどうかは分かれへんよ?」
怜「1つの可能性としてやで?」
怜「逆から考えてみただけや」
初美「逆ですかー?」
怜「そ。例えばあの玄ちゃん達」
怜「ある世界線があってそこに玄ちゃん達が生まれたんや無く」
怜「あの玄ちゃん達が存在するために」
怜「それぞれの世界線が作られたんやないかって」

霞初美「「え?」」

怜「いや分からんよ?」
怜「その場合あの玄ちゃん達がどうやって」
怜「作られた、いや考えられた?の方が正しいんかな?」
怜「かもさっぱり分かれへんし」
怜「その辺り神さんやらなんかの領分かもしれんしな」
初美「うー」
怜「そもそも突変化粒丸、やったっけ?」
怜「そいなんが霧島神宮あたりにあったんやったら」
怜「なーんかそんなん関係してるんかな思うてな」
霞「…ふんふむ。なるほどね」

怜「んで、そのまた逆やな」
セーラ「ややこしいねん!」
怜「なんや聞いてたんかいなセーラ」
セーラ「アホか!なんぼなんでも皆聞いてるわ!」

白望「くっふwww真面目に問題考えてるwww可愛いwww」
小蒔「zzz」

セーラ「…。ごくごく一部をのぞいて!」

怜「まあええけど…」
初美「そのまた逆ってどういうことですかー?」
怜「仮にあんな玄ちゃんがいたらええなと思われて」
怜「そのための世界線が作られて」
怜「こっち側にコピーされて」
怜「その玄ちゃんがこうなったらええなと思うことが実行されるなら」

憧「そうならないんだって思い込ませるってこと?」

怜「そゆことやな。なんや憧ちゃんは賢い子やったんやね」
憧「え、どういうことですか?」
怜「いや、なんかそういうんやないと思った」
憧「え」
竜華「あ、ウチも」
セーラ「オレもやな」
漫「ウチもです」
由子「わたしもなのよ~」
憧「次から次へと!?」

霞「だから強引な説得力…」
怜「ん。試してみる価値はあると思うよ」
豊音「だけど園城寺さんちょー凄いよー」
漫「なんやこの問題のエキスパートみたいになってますやんか」
怜「なんも、わたしは基本動かれへんから」
怜「アームチェア・ディテクティブ気取ってるだけや」

穏乃「ああむちぇあ」
豊音「でてくてぶ?」
怜「アームチェア・ディテクティブや!」
竜華「お、珍しい!」
セーラ「怜がツッコミよったで」
穏乃「なんですそれ?」
セーラ「椅子に座って食っちゃ寝してるデブのことや」
穏乃「へー」
怜「納得すんなや!ちゃうで!?」

玄(1234)「「「「できたのです!」」」」

オー…

玄(1)「では問題です!」
玄(2)「ジャジャン♪」
玄(3)「足元に落ちている文字をつなぎあわせて」
玄(4)「わたし達の正体を当てて下さい!」

憧「え?そんなので良いの?」

玄(1)「え?もしかして簡単ですのだ?」

穏乃「い、いやー難しそうだなあ!」
豊音「そうだね!ちょー難しそうだよー」
憧「あ、あ!そうか!そうだなあ難しそうだな!」

玄(3)「フフフ!そうでしょうとも!」ガオー

穏乃「バカ憧!良いじゃん簡単だったらそれはそれで!」ヒソヒソ
憧「そっか…。それもそうだよね」ヒソヒソ
豊音「でもー、憧ちゃん簡単なの?」ヒソヒソ
憧「だって本人は『本編』なはずだもん」ヒソヒソ
穏乃「あ、そうか」ヒソヒソ
憧「残りは3人でしょ?まあ多くても4文字づつくらいなら」ヒソヒソ
憧「この人数で総当りでらくしょー…」ヒソヒソ
憧「…あれ?」

玄(2)「漢字やアルファベットだと簡単そうだったので!」
玄(2)「全てひらがなとさせていただきました!」

憧「え゛」

怜「うーわー。これ何文字あるのん?」
塞「えーと…」

塞「『つ』 『ぞ』 『ひ』 『ほ』 『ゃ』 『ぺ』 『す』」
塞「『せ』 『あ』 『ち』 『と』 『な』 『な』 『の』」
塞「『ほ』 『え』 『ぶ』 『ん』 『い』 『ん』」
塞「『え』 『(』 『か』 『ー』 『)』 『す』」

塞「26文字…」
初美「括弧とかもあるですよー?」

玄(1)「さあ!考えるのです!制限時間は5分!」
漫「短いな!」
玄(4)「カッチカッチカッチ…」
セーラ「待て待て短いわ!」
穏乃「そうですよ!」
玄(2)「ぶぶー♪ちがいまーす」
由子「そうじゃないのよ~!」
白望「ぶっふwww」

憧(26文字…。50音順に並べ替えて考えた方が早いか…?)
憧(おそらく…あった!この4文字は確定…)
憧(あとは…えー…さっきの灼さんや園城寺さんの頭の上…)
憧(なんて書いてあったっけ??)

怜「ふん。できたで」

玄(1234)「「「「えー!?」」」」
憧(えー!?)

怜「ほれ、じゃあ一文字づつ読んでみよか?」

漫「『ち』」
由子「『ゃ』」
竜華「『ー』」
セーラ「『の』」
穏乃「『ひ』」
豊音「『と』」

怜「続けて読んだら?」

憧「『ちゃーのひと』?」

セーラ竜華漫由子「「「「タwwwwムwwwwwケwwwwンwwwwww」」」」
怜穏乃豊音「「「wwwwwwwww」」」

憧(やばいやばい!この人達は当てにならない!)
憧(園城寺さんまで遊んでどうするのー!?)
憧(関西勢はネタにこれ以降も走りそう…)
憧(…ってあれ?わたしも関西勢だっけ…)
憧(あれ?わたし何してたんだっけ…?)

憧(ああん!玄のくせに!)
憧(意外とこれ難しい問題だーーーーー!!)

玄(4)「カッチカッチカッチ…」
玄(4)(あれ?今どれくらい経ったっけ?)
玄(4)(まあ、いっか)
玄(4)「カッチカッチカッチ…」

カン!

その21へ続く!

【咲-Saki- ドッペルSS】Index