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清澄高校校門前

マホ「という訳で…」
マホ「インターハイを見て、マホも頑張ろうと思いました!」
和「…。唐突ではありますが、いい事だと思いますよ」
マホ「それでまた皆さんに麻雀を教えてもらいたいんです…」
和「前回勉強した時は…県内のどの高校に進学しようか迷っているって事でしたよね?」
マホ「ハイ!」
和「いつの間にか麻雀を教わってたんでしたっけ?」
マホ「ハイ!というか必殺技を考えてました!」

和「…」
和「前回教わった事はきちんと覚えていますか?」
マホ「…」
和「…」
マホ「てへへ」
和「…。はぁ…。まずは部室に行きましょうか」
マホ「ハイ!」パァァァ


ドアガチャ

和「こんにちは」
マホ「こんにちはー!」
久「あら?和にマホちゃんじゃない」
まこ「おうおう、合宿の時の」
マホ「お久しぶりです!」
まこ「そんなに経っとらんじゃろ」
まこ「夏の大会後に、ほれ…」
マホ「あ!そうでしたね!」テヘヘ

和「部長と染谷先輩だけですか?」
久「咲と優希は、ほら例の」
和「…ああ。そうですか」
久「和は大丈夫なの?」
和「まあ、なんとかなるでしょう…」
マホ「???なんですか???」
久「教えていいんだったかしら?」
和「いえ、まだ公式もエントリーサイトだけなはずです」

久「そっか。マホちゃんにはちょっと内緒のこと」
マホ「えー?ずるいです!」
久「アハハ。ごめんね。もうちょっとしたら」
久「ちゃんと発表されると思うから、そしたらね」
マホ「はっぴょう…?」
久「いーからいーから。で?今日はどうしたの?」
和「ええとですね…」


……………。
…………………………。


久「ふんふむ。良いんじゃない?」
マホ「本当ですか!?」
久「たーだーし!」
マホ「え?」
久「清澄に来てくれなきゃ嫌だなあ」
和「ちょっと部長!」
マホ「マホそのつもりですよ?」
久「あら、ほんと?」
和「えっ?」
マホ「えっ?」
和「だって、マホ、前回は…」
マホ「んー。マホは清澄の皆さんが好きですし!」
和「えーと、マホ?冷静になって良く考え…」
久「いいじゃない!よし!決まった!」
マホ「はい!」
和「えーと…」

久「まこ」
まこ「はぁ…。はいはい。じゃあ、ちょっとこっち来んさい」
マホ「はい!」
和「え、あっ…」
久「和」
和「はい」

久「マホちゃんの事、分かってるでしょ?」
和「麻雀のことですか?」
久「そ。あの子の特殊な、力のこと」
和「わたしはそんなもの認めていません」
久「夏の大会が終わっても考えは変わってない、と」
和「変わりませんね」
久「…あなたマホちゃんにも同じように打たせるつもり?」
和「そのつもりです」
久「これまでもそう教えてきたのでしょ?」
和「はい…」
久「それであの子はどういう状況なの?」
和「それは…」

久「人にはね和。向き不向きがあるのよ?」
和「それはそうですが…」
久「ん。分かった。じゃあ本人に聞いてみましょ?」
和「えっ?」
久「マーホちゃん」
マホ「はい!なんでしょう?」
久「マホちゃんは、合宿で色々な人と麻雀したじゃない?」
マホ「はい!楽しかったです!」
久「やっぱり、咲とか天江さんとか真似したい?」
マホ「そうですね!ああいう格好良いことしてみたいです!」
和「…!」ピク

久「和みたいには?」
マホ「そうですねー。真似したいですけど…」
久「ん?」
マホ「和先輩の言うことは難しすぎます!」
和「…!!」ガーン
マホ「それにああいうことすると余計なことって怒られちゃうし…」
マホ「マホ計算とかも苦手です…」
久「そっかあ。どうする和?」
和「…分かりました。口は出しません」
久「おっけー」

和「マホ」
マホ「あっ、すみません。怒られちゃいますか?」ビクビク
和「今回は、怒りません」
マホ「えっ」
和「マホの好きなように、好きなことを見て覚えましょう」
マホ「良いんですか!?」
和「ええ。ただ…。わたしが教えてきた事も忘れないで下さいね」
マホ「はい!」

和「必ず意味が分かる時が来ますから…」ボソ

久「おっけーおっけー。じゃあまずわたしが教えるわねえ」
マホ「お願いします!」


【竹井久先生の場合】

久「まずは…。こういう時どう捨てる?」ガチャガチャ
マホ「えーと…。んー…」
和「そんなの…」
久「はーい。和はお口チャックでしょー?」
和「ぐぬぬ…」

マホ「これを捨てれば両面待ちですからこっちです!」
久「他のは?」
マホ「他のは間違いです!」
和「それで正解…」
久「はいダメー」
マホ「えええ?」
和「ちょ、ぶちょ」
久「まこー」
まこ「はいはい。今回は引いときんさいねー」
まこ「ほれ、ワシがこさえた玉子焼きでも食べてんさい」ホオリコミー
和「モガモガ」

マホ「これじゃ駄目なんですか?」
久「うーん駄目ってよりも、他のが間違いって思うのがダメ、かな」
マホ「どういうことですかー?」
久「いくら来る確率が高くても、来ない時は来ないでしょ」
マホ「確かにそうです」
久「そう。だから好きな方で待てば良し!」
マホ「えっそうなんですか!?」
久「そうよー。だからこの場合はー、えいっ」
マホ「えっ?そっち!?」
和「モガー!」
まこ「はいはいー。どんどん食べんさいー」ツギカラツギヘ
和「モガ!モガ!」

久「そして高らかにリーチ宣言!」
マホ「リーチ!」
和「モガー!」
久「はい、通し!通し!通し!」
久「そしてー自分の自摸でー?」
マホ「この牌ですよね?」
久「そそ。自摸ってみて?」
マホ「…。わー!本当に和了ってます!」
和「モガー!」

久「ね?両面待ちの方が確率は高いけど…」
久「こっちで和了れた訳だ」
マホ「すごいです!」
久「で、こういうのが決まった時は…」
久「よっ」ユビデハジキアゲー
マホ「わっ」
久「はい」ハイヲタオシテー
久「ツモォ!」ハイヲキャッチシテタタキツケル!

バシィ!

マホ「かっこいいです!」
久「はい。じゃあ、このツモの練習!」
マホ「はい!」
和「モガモガ!モガー!!」


……………。
…………………………。


マホ「久先輩見てください!」ユビデハジキアゲー
久「おっ」
マホ「はい!」ハイヲタオシテー
マホ「ツモォ!」ハイヲキャッチシテタタキツケル!

バシィ!

マホ「どうですか!」キラキラ
久「おっけー!かっこいい!」
マホ「やったー!」
和「モゴモゴ…」
久「わたしからは以上!」
マホ「ありがとうございます!」
久「つぎはまこからー」
まこ「ワシも?」
久「どーぞどーぞ」


【染谷まこ先生の場合】

まこ「えーと…。普通に教えるんじゃダメなんか?」
久「ダメー」
まこ「うーむむ…」
まこ「やってみるかのう…」

まこ「えーと…。さっきと似たような場面で」ガチャガチャ
マホ「フムフム」
まこ「どっち切ろうかなあ、と迷って」
マホ「はい」
まこ「あ、これ見たことあるわあと気づいて」
マホ「ん?」
まこ「こっち切ったら振り込むから、こっち切る、と」
マホ「んんん?」
まこ「わかった?」
マホ「分かりません!」
まこ「じゃろうねえー」ウーン

まこ「じゃあ、格好良い眼鏡の外し方でも教えるか」バッ!
マホ「あっ!格好良いです!」
まこ「お、そうか。もう一回」バッ!
マホ「凄いです!」
まこ「ウヘヘ。じゃあ練習してみんさいや」
マホ「はい!」

和「モガモガモガー…」

ドアバーン!

優希「どーん!ゆーきちゃんのお出ましだじぇー!」

和「モガモガ」
マホ「はっ」バッ!
まこ「おーええぞ!格好ええぞ!」
久「wwwww」

優希「えっ、どういう状況だじぇ?」


……………。
…………………………。


優希「ふぅん。なるほどだじぇー」
久「例のアレはどうだった?」
優希「んー。進展無しだじぇー」
久「あらら」
優希「ま、くよくよしててもしょうが無いし!」
優希「せっかくだからわたしもマホにレクチャーするじぇー!」
和「ゴクン。ちょっとゆーき!」
優希「あ、のどちゃんにはこのタコスあげるじぇ」ホオリコミー
和「モガモガ…」


【片岡優希先生の場合】

優希「じゃあ次はわたしが教えるじぇ!」
マホ「お願いします!」
優希「正直今までのどちゃんに止められてたから」
優希「マホにはきちんと教えてあげられなかったこと」
優希「すまなかったと、思うじぇ…」フッ
久「なんか面白いことになってるわね」
和「モガモガ!」

優希「よし!わたしの麻雀をマホに叩きこむじぇ!」
マホ「はい!」
優希「東場は勝てる!」
マホ「はい!」
優希「南場は勝てない!」
マホ「はい!…えっ?」
和「モガ!モガガー!」
優希「以上だじぇー」フッ
マホ「えっ」
優希「えっ」

久「wwwwwww」

優希「これ以上教えることは何もないじぇ」
マホ「はぁ」
優希「…。じゃあ格好良いマントの羽織り方でも教えるじぇ」ファサッ
マホ「あ!格好良いです!」


……………。
…………………………。


マホ「今日はありがとうございました!」
マホ「咲先輩がいなかったのは残念だったけど…」
マホ「おかげでちょっと強くなれた気がします!」バッバッ

和「モガモガゴクン」
和「ごちそうさまでした!」
和「ちょっと皆さん!」

久「お、復活したー?」
まこ「美味かったかのう?」

和「このマホの惨状…」
和「格好良くマントを羽織り」
優希「フフフ」
和「眼鏡を格好良く付けては外し」
まこ「ヘヘヘ」
和「部長のマナ悪ツモを繰り返す…」
久「失礼ね。なんでわたしのだけ格好良い、じゃないのよ」
和「なんなんですか!これは!」
久「和」
和「部長!」

久「ねえ。和。もう一度麻雀て何か考えてみて?」
和「…どういうことですか…?」
久「マホちゃんは笑顔だった」
久「それはなんで?」
久「あなたは麻雀に打ち込んでいる」
久「それはなんで?」
久「そして夏の大会の結果…」
和「…」
久「よく考えてみて?」
久「あなたの次へのステップってところかしら」
和「それは…」

久「はいはーい。マホちゃんも今日はこれくらいでお開きよー」
マホ「はい!ありがとうございました!」
久「マホちゃんも…。楽しく麻雀を打つって意味」
久「色々考えてみてね?」
マホ「…?」


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清澄高校校門前

トテトテ
トテトテ

マホ「和先輩見てください!」バッバッ
マホ「マホ楽しかったですー!」
和「何が楽しいものですか!」
マホ「えっ…」
和「あっ…」
マホ「やっぱり、ダメでしたか…?」
和「あの、マホ…」
マホ「マホは楽しく麻雀がしたいです…」
マホ「皆さんみたいに格好良く麻雀がしたいです…」
マホ「それはいけないことですか…!?」

和「マホ…」
マホ「マホこのままじゃ麻雀嫌いになっちゃいそうです…」ジワ
和「…!!」
マホ「うう…。失礼します!」ダッ!
和「あっ!マホ待って!」ダッ


……………。
…………………………。


和「おい、つけ、ない…」ハァハァ
和「マホは足が、早い、ですね…」ハァハァ

オーイノドチャーン

和「ゆーき?」
優希「おーい!マホ大丈夫だったかじぇ?」
和「…。走って行っちゃいました」
優希「むむむ。部長の言うとおりになってしまったじぇ…」
和「部長の?」
優希「わたしにも付いて行けって」
和「付いていく?」
優希「わたしもよく分かってないんだじぇ…」
和「と、とにかくマホを探しましょう!」
優希「部長は駅に行けって言ってたじぇ?」
和「駅、ですか…」


……………。
…………………………。


優希「あっ!マホいたじぇ!」
和「ゆーき!」
優希「えっ、どうしたのどちゃん。また見失っちゃうじぇ?」
和「後をつけます」
優希「え?なんで?」
和「マホが麻雀について何を考えて、何をするのか…」
和「夏の大会でわたしに足りなかった」
和「何かが掴めるのかもしれません…」
優希「のどちゃん…」
和「ゆーきも付いてきてくれますか?」
優希「もちろんだじぇ!」
和「ありがとう…」

優希(部長…。ここまで考えてたのかじぇ…?)


……………。
…………………………。


マホ「和先輩なんて…もう嫌いです…」グスン

優希「ちょっとのどちゃん新幹線乗っちゃってるじぇ?」ヒソヒソ
和「…。想定範囲内です」ダラダラ
優希「ものすごい動揺しているように見えるじぇ」ヒソヒソ
和「き、気のせいでしょう」ヒソヒソ
優希「後をつけるのに必死でどこ行きかもよく分からないじぇ」ヒソヒソ
和「西に向かっているようではありますが…」


……………。
…………………………。


マホ「もうそろそろ着く頃…」
マホ「連絡してみよ」ケータイトリダシー

prrrrrrrr…

?『ハァハァ…。…wwww』
マホ「あ…。もしもし?」

?『もしもし花田ですーww』

マホ「あ、花田先輩、マホです。夢乃マホです」
煌『…えっ!?』
マホ「えっぐ…。花田先輩ー」グスグス
煌『一体どうしたんですか!?』
マホ「相談したいことがあって、会いに来たんです」
煌『え?来たって…こっちに!?』
マホ「はい。もうそろそろ駅につく頃です」
煌『駅につく!?』
マホ「はい、花田先輩に会いたくて…」
煌『ちょ、着いたら動かないで待ってて下さいね!』
煌『すぐに行きますから!』

ツーツーツー…

マホ「グス…。やっぱりマホは麻雀が好きです」
マホ「花田先輩に頼んで…」グスン
マホ「もっともっと色んな人の麻雀を見させてもらいたいです!」キッ
マホ「きっと花田先輩なら分かってくれるはずです!」
マホ「そして…和先輩を見返してやるです!」ガルルルルル
マホ「やってやるですー!」


和「zzz」
優希「zzz」


カン!

その2へ続く!

【咲-Saki- 夢乃全国行脚SS】Index