美穂子「…う、上埜さん?」の続きです。


ーーーーー狩宿巴サイド
宿舎


巴「どおりでパターン判別ができなかった訳だよ」

久(上埜)「わたしも出てくることがあるなんて思ってなかったわ」
久(上埜)「やれやれよね」

美穂子「…」ポカーン

久(上埜)「ふふ。相変わらず綺麗な目してるわね」
美穂子「分裂していた…?」

久(上埜)「まあ…」
久(上埜)「色々納得できる部分もあるわね」
巴「…霧島と繋がりが?」
久(上埜)「言いたくないわ。思い出したくもない」
巴「…そっか」

久(上埜)「ただ…。わたしが分裂したとは思ってないでしょうね」
巴「え?」
久(上埜)「すぐに引っ込んだから」
久(上埜)「失敗作とでも思ってるんじゃないかしら」
巴「…でも同化していた」
久(上埜)「そうね。さっきの和みたいなもんでしょ」

久(上埜)「この子の方は…。わたしが出てる時を覚えてないみたいだけど」
美穂子「ということは…」
久(上埜)「そうね」

久(上埜)「寝てるみたいなもんかしら」


ーーーーー国広一サイド
???


小蒔『そんな歴史もあるということです』

一「ええー」
恭子「歴史て…。なんやもっちょい適当な理由のが良かったんやけど…」
恭子「物騒なモンやなあ」
一「でも…。というかさあ」
恭子「おん?」
一「なんでそんなの持ってきてたのさ」

小蒔『…』

一「…」
恭子「…」

小蒔『…』

一「…」
恭子「…」

恭子「ねてんの?」
一「嘘でしょ」

小蒔『起きてます』

恭子「喋れや!」

小蒔『だってしらないんですもん』

恭子「逆ギレや!姫さん逆ギレしよった!」
一「未必の故意…ってことかな」
恭子「何や名探偵」
一「や、そういうんじゃないんだけど」

一「誰かが何か起こるかもしれないから持ってきてた」
一「何も起きなくてもそれはそれで良し」
一「何か起こったらそれはそれで…っていう」
一「いや、それなら…」

一「誰かが永水の荷物に紛れ込ませた…?」

恭子「可能性上げたらキリ無いわ」
一「そう?」
恭子「ほんなもんわかったところでどうなるもんでもなし」
一「それはそうだね」
恭子「言うたらもうここはどこ?なんて聞いてもしゃあないような」
一「これねー。意味分かんないね」
恭子「あっはっは」
一「あっはっは」

小蒔『慣れたものですね!』

一「誰のせいさ!」
恭子「永水のせいやろ!」

小蒔『くすん…。余計なことを言ってしまいました…』

恭子「まあ、今は…。咲の居場所や」
一「寝てるけど」

咲「zzz」

恭子「そっちやなしぃ!出てった方の咲や」
一「あ、やっぱりそう思う?」
恭子「や、まあ。話の流れもあるしなあ」
一「神代さん探したりできる?」

小蒔『えーっと…。やってみますね』


ーーーーー狩宿巴サイド
宿舎


美穂子「上埜さん…は…。その…」
久(上埜)「ん?」
美穂子「竹井さんとは別の…」
久(上埜)「別じゃないわ。一緒よ?」
美穂子「先程の分裂人格達とは違うということですか?」
久(上埜)「それも一緒」
美穂子「えっと…」

久(上埜)「難しく考えないでいいわ」

久(上埜)「わたしはわたし」
久(上埜)「でもこの世界にいるのは上埜久じゃなくて竹井久なの」

美穂子「…」

久(上埜)「わたしを通して、この子をみないであげて」
美穂子「!そんなっ…」
久(上埜)「わたしも、この子も」

久(上埜)「久なの」

美穂子「ひ、久…しゃん」

久(上埜)「それでいいわ」

巴「…あ」

久(上埜)「ん?」

巴「久ちゃん」
美穂子「む」ムー
巴「…ごめん、いまそういうのちょっとめんどくさいというか」
美穂子「すす、すみません!」
久(上埜)「ふふ」

巴「あなたは分裂したけどひとつになった」

久(上埜)「そうね」
久(上埜)「わたしの世界が欲しいわけじゃなかったから」

巴「久ちゃん…。いや上埜久の、世界?」

久(上埜)「なんでも自分の思う通りになったらつまらないじゃない?」
久(上埜)「靖子とまこには…迷惑かけちゃったかしらね」クスクス

巴「宮永咲さんは…分裂したまま?」

久(上埜)「…止められるかしらね」
久(上埜)「和…」


ーーーーー宮永照サイド
???


咲(SS)「じゃあわたしの味方ってことだよね!」
和「違います」
和「あなたは咲さんじゃない」
咲(SS)「咲だよ」
和「…そうですか」
咲(SS)「分かってくれた?」

和「お義姉さん」
照「なに?」
和「あれは咲さんですか?」
照「違う」
和「二対一。あなたは咲さんではない」
照「同意します」
咲(SS)「ええーっ!?」

和「言い換えましょう」
和「わたしはわたしが知っている咲さんの味方です」
和「あなたは、わたしが知っている咲さんではない」

咲(SS)「和ちゃんがわたしの何を知ってるの?」
和「え?」
咲(SS)「わたしは…何も言わないでしょ」
和「…確かにそうですね。咲さんは何も言ってくれませんね」
咲(SS)「だったら」
和「それでも、です」
咲(SS)「それでも?」
和「ええ。だったら、ではありません。それでも、です」

和「それでもわたしは、咲さんの味方なんです」

咲(SS)「そっかあ…ちょっと…」
咲(SS)「ちょっと遅かったかなあ」

和「はい?」

咲(SS)「ずいぶん…。時間をかけたからね」
和「時間、ですか?」
咲(SS)「うん。気づかないように、時間は進んでたんだ」
咲(SS)「こんなに長い一日って無いでしょ?」

咲(SS)「ねえ、お姉ちゃん。お姉ちゃんは今日試合してたんだよ?」
照「…確かに。時間の進み方が遅いような」
照「あ。…ちなみに今のは独り言だから」
咲(SS)「ふふふ」

咲(SS)「アレが広がって…結界を作ってもらって」
咲(SS)「その中の時間だけ。ゆっくりと」
和「…何を言ってるんです?」

咲(SS)「つまりさ」
咲(SS)「もうこの世界は」
咲(SS)「わたしと一緒に」
咲(SS)「元の世界から分裂しはじめてるってこと」

カン!

その52へ続く!

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