くろもちです。
今回は久しぶりに長文キャラ考察。

全国編アニメ放送期間中に
当ブログでの登場頻度ランキングトップを走り続け
現在も通算登場回数で
他のキャラを抑え圧倒的1位に立っている彼女。

ここいらで今一度
原村和について考えてみたいと思います。
全国編アニメ感想記事などにも
詳細は個別記事にて、としていましたしね。

今回メインとなるキーワードは『孤独』です。

最後までお付き合いくだされば幸いです。

最も注目されている高校1年生

原村和は昨年の全国中学生大会で優勝しているという設定です。

団体戦ではなく個人戦での優勝のようですよね。

従って、今年最も注目されている高校1年生
なはずなのですが…。

咲らじ全国編でもネタにされていましたが
この設定そのものが忘れられてしまう傾向にあるようです。

その原因を考えれば…。
おそらく
作中での原村和の強さが分かりづらい
という1点につきるのかなと思います。

咲-Saki-におけるマスコミの立ち位置

作品序盤に原村和とマスコミのやりとりがあります。
(咲-Saki-1巻103ページ~)

基本的にマスコミは原村和に関して好意的なようですが…。
それはパパラッチ的な、非常に下衆い視点であるように思われます。

もちろん、インターミドル個人戦優勝者
という結果はありますが
原村和の容姿が先に立ち
その麻雀に関しては二の次、なのかもしれません。

宮永照に関して考えても
一介の女子高校生に記者会見を開かせるなど
なかなか現実では考えられないことをさせていますが
おそらくマスコミは
宮永照VS原村和、という図式
で、今年のインターハイ個人戦を演出したいのだろうと思います。

そもそも団体戦での清澄高校についても
何故かその評価は低いままのようですし…。
(咲-Saki-8巻147ページ~)

このページで
清澄は要注意としていたデスク
は有能ですね。

こうなってしまうとデスクは女性で
新たなマスコミ関係者として登場する可能性も出てきます。

それほどまでに
咲-Saki-のマスコミは見る目が無いのです。

原村和の評価と咲-Saki-におけるデジタル打ち

しかし実際に考えてみると
原村和の麻雀の打ち方、に関しては
作中の人物のほとんどが否定的な立ち位置にいるのですよね。

長野県大会観戦中のモブに始まり
オカルトデジタルどちらに対しても
公正な目を持っているであろう井上純も
さらには全国編アニメでの宮守女子も
原村和の打ち方には否定的な立ち位置です。

好意的なキャラを探した方が早いですね。

まずは片岡優希。
ですが、彼女もインターミドル優勝者という肩書が凄い
と言っているのみで
その麻雀の打ち方を認めている訳ではありません。

エトペン事件後の田中舞。
彼女は無条件での原村和シンパになったようですが
これも同様ですね。

全国編アニメ追加描写での姉帯豊音。
彼女は宮守女子控室で原村和擁護の立ち位置でしたが
おそらく正しいのであろう、という漠然とした感想。

となると作中では…。
龍門渕透華
藤田靖子
この2人くらいなのかなと。

追加するとすれば
原村和に懐いて麻雀をせがむ天江衣、でしょうか。

原村和に関して最も重要なキャラであろう宮永咲は
原村和の打ち方についてどう考えているのか…。
作中では名言されていないのですよね。

かつてデジタル打ちに関して
こんな記事を書きました。


今改めて咲-Saki-におけるデジタル打ちとはなんぞや?
とかんがえると…。

理解されない打ち方、なのだと思います。

なんらかのオカルトを前提とした打ち方が主流であり
それら一切を排除した考え方は
空気が読めない、と一笑に付されてしまうのです。

原村和は登場当初より
美少女であるとされております。

また、石戸霞が登場するまでは
作中で随一のおもちの持ち主でしたね。

原村和は作中でも
それゆえにちやほやされている、というキャラなのです。
なぜか麻雀が強いという点では、評価されていないのです。

ですがインターミドル優勝者という肩書はついており…。

そしてそれは作中のみならず
読者、視聴者である我々も
非常にちぐはぐな印象を原村和に対して抱いてしまう
一つの要因ですよね。

原村和は何故麻雀をしているのか

原村和の麻雀を考えれば
ランダム要素、オカルト要素の一切を排除した
完全デジタル思考である
というのが一応の正解であると思うのですが
それであるならば、何故彼女麻雀をしているのでしょう。

そもそも麻雀自体がランダム要素を含んだ競技な訳です。

配牌からフルオープンで打ったとしても
どうあがいても和了れない局だってあります。

それが積み重なれば
どんな上級者だって初心者に負けてしまう可能性のある競技です。

そして原村和自身もそれについては理解しているのですよね。
(咲-Saki-9巻 169ページ~)

ある程度のオカルト信仰も仕方の無い競技です。

なればこそ、何故原村和が麻雀に固執するのか。
そこが疑問ですよね。

完全デジタルで計算づくの戦いができるボードゲームは
チェスやリバーシやバックギャモン、将棋や囲碁、いくらでもあります。

特に将棋や囲碁は
未だ全てが計算し尽くされていない競技です。

むしろそちらの方が性に合っているのではないかと思いますが…。

おそらく答えは至極単純で
好きだから、なのでしょう。

作品序盤で
麻雀を好きではないと言った宮永咲に
感情的になるシーンがありましたね。
(咲-Saki-1巻 91ページ~)

原村和は麻雀が好きなのです。
だからこそ負けたくない。

しかし何故、麻雀が好きになったのでしょう?

原村和と麻雀の出会いとSOA

咲-Saki-において過去を語られるキャラはあまり多くありません。
原村和は過去を語られた数少ないキャラで
それは本編ではなく
咲-Saki-阿知賀編 episode of side-Aにて語られています。

しかし奈良でランドセルを背負っていた小学6年生当時
既に原村和は麻雀を打っており
勉強以外で得意なことを聞かれて
強いて言うなら麻雀であると答えています。
(咲-Saki-阿知賀編 episode of side-A1巻 10ページ~)

また作中屈指の強能力者であろう
ドラゴンロード松実玄とはじめて戦った時点で
「そんなオカルトありえません」
と言い放っているのです。
(咲-Saki-阿知賀編 episode of side-A1巻 31ページ~)

残念ながらそれ以前のことは未だ明かされておりません。

普通に考えれば…。
松実玄と1年間も一緒に麻雀をしているのであれば
オカルトを認めざるを得ないのではないかと思うのです。

松実玄が自らドラを切らない限り
全てのドラが松実玄に集まり続ける訳ですから。

ここからはわたしの憶測になりますが
この2人の能力の完成度、といったことを考えた場合
原村和はまだ発展途上だったと思うのです。
完全デジタルへの成長段階である、と。

ただ松実玄については
能力自体が非常に単純なものであるために
この時点で既に完成されていたのかなと思うのですね。

原村和の立場で考えれば
作中屈指の完全能力として完成されたドラゴンロードと戦ったことで
オカルトを認める方向ではなく
逆に頑なにそれらを否定する方向に
思考が向いてしまったのかなあと。

なので現在インターハイにおいて
周囲に空気が読めないなどと貶されてしまうほどに
確固とした、頑固なまでのオカルト否定思考は
この松実玄との出会いも一因なのだろうと思うのです。

しかしそうなってくると
この小学6年生時点でのオカルト否定や
麻雀を嗜んでいることについて
考えてみる必要がありますよね。

となるとやはり…。
父親の存在が、キーとなるように思います。

咲-Saki-における『両親』の存在

どうしたってここに至ってしまうようです。
咲-Saki-において各キャラクターの家族背景
そして両親の存在。

これらは宮永咲と宮永照の関係を筆頭に
各キャラクターに多くの影響を与えています。

とはいえ、彼女たちは高校生な訳で
今回考えている原村和については小学6年生時点な訳で
その年齢の子どもたちに
親の存在、家庭環境が多大な影響を与えるのは
当然といえば当然なのですよね。

原村和について考えれば
両親が検事と弁護士である
父親が弁護士である
という2点は明言されておりますから…
母親が検事、なのでしょうね。

作中登場したのは父親だけですが
彼は原村和が麻雀をしていることには否定的です。

ただこの父親との確執に見える部分も
お話のスタート地点が難しく

咲-Saki-1巻 209ページ
咲-Saki-阿知賀編 episode of side-A1巻 58ページ

この辺りから状況を整理してみると…。

・原村和は母親の仕事の関係で2,3年で引っ越すことが多い
・原村和は中学2年の春に奈良から長野に転校した
・原村和は高校進学時に東京の進学校を蹴って長野に残った
・その理由は片岡優希と一緒に長野で麻雀を打ちたいから


という状況。
まあ、父親からしたら疑問ですよね。
麻雀は運で決まる不毛なゲームだなんだと
娘に対してネチネチと嫌味も言いたく…なるのでしょうかねえ…。

しかしもっと疑問なのはここでの原村和の提案
「高校でも全国優勝できたら残ってもいいか」
に対して
「できたら考えよう」
と言ってしまったこと。

この一連の父親原村恵の行動と言動は
非常にちぐはぐなのです。

そもそも最初から高校進学と同時に東京行け
で終わる話なんですよ。

ここで見えていないのは原村恵が
そもそも長野に残る予定だったのか
原村和のわがままのために長野に残ってあげたのか
ということ。

おそらく後者なのかなと思うのですね。

母親はどうしても東京に行く必要があり
原村恵はある程度融通の聞く立場
つまりはおそらく居候弁護士ではなく個人事務所で仕事をしている状況。

そしてさらに考えを突き進めると
そもそも原村和に麻雀を教えたのは…母親だったのかなと。

咲-Saki-世界においては
男性よりも女性の方が麻雀に精通しているイメージがありますし…。

そのためかつて書きましたこちらの記事での
原村恵は麻雀業界の陰謀から娘を守りたい説なんかも
妄想される訳で…。

この辺りの家族関係のちぐはぐさも
原村和の麻雀に関してのモチベーションを考えるにあたり
なかなかにネックとなってくる部分なのです。

しかし、この原村恵の台詞を見る限り
SOAの精神は父親から引き継いだものともとれますよね。

原村和のメインともなるべき麻雀に対してのデジタル思考は
実は原村和と原村恵の
非常に信頼し合った関係の発露であるとも考えられます。

もしくは逆に唯一残された父親との繋がり、かもしれません。

このあたりは原村和と麻雀の出会いが描かれない限り
妄想をふくらませるしか無い部分ではありますが…。

これまで作中で麻雀との出会いについて触れられたのは
高鴨穏乃ただ1人ですよね。
しかもこれも、はじめて麻雀卓の前にたったシーン
が描かれたのみでした。

ですが、現在ビッグガンガンで連載中のシノハユ最新話にて
瑞原はやりと麻雀の出会い、が描かれようとしています。

もしかしたら本編においても…。
原村和と麻雀の出会いについて描かれるかもしれません。

(※追記 コメント指摘もあり、こちらに原村和と麻雀の出会いについてまとめました!)

原村和は孤独を恐れている

原村和が父親との関係を悪くしてまで長野に残ったのは
片岡優希と一緒に麻雀をしたかったから、と書きました。

進学先を友達と一緒にするためだけに
インターミドルチャンプが親と喧嘩をしてまで
わがままを言った訳です。

少し依存が強すぎる気もしますよね。

原村和は私生活において
現在、孤独を非常に恐れていると思うのです。

しかしこれはこれまでの原村和を考えれば
やはり阿知賀での別れ、が大きい訳ですよね。

原村和は私生活においては他者に依存してしまうのです。

何故宮永咲、だったのか

咲らじにおいても原村和役の小清水亜美さんが
宮永咲への熱い一方通行の気持ち
とネタにしておりましたが、作中においても
実際に原村和は宮永咲に依存していると思います。

これは何故でしょうか。

確かに麻雀で完膚なきまでに叩きのめされた
ということも一因でしょうが
成長段階である原村和ですから
ただ、それだけであれば藤田靖子プロにも同様に
いや、宮永咲も同時にでしたらからそれ以上に
叩きのめされている訳です。

ここまで書いてきた事を考えていただければ
非常に単純なお話です。

より分かりやすくするために
高鴨穏乃と宮永咲を対比させてみます。

高鴨穏乃の場合
(咲-Saki-阿知賀編 episode of side-A1巻 58ページ~)

前述のシーンです。
奈良から引っ越すことになるかもと告白する原村和に対して
高鴨穏乃はこちらの記事にも書きましたアンニュイ状態になっており
仕方ない、覚悟はしていた、と突き放してしまうのですね。
出会った時は「友達になろう!」と誘ってもらった高鴨穏乃に
別れの際は引き止めも、残念がってさえもしてもらえなかったのです。


それと対比させる宮永咲のシーン
(咲-Saki-1巻 132ページ)
退部してください、からの一連の流れです。

このシーンで原村和ははじめて
「一緒に行こう」と誘われたのです。

阿知賀での別れは、なし崩し的になってしまいました。
高校進学時も片岡優希からは誘われておりません。
高遠原中学の麻雀部においても
歓迎はされたでしょうが、勧誘されたわけではありません。

孤独を恐れている原村和にとって
全国に一緒に行こう、と力強く誘った宮永咲は
この時点から彼女の拠り所となったのです。

多少チョロく見えてしまうのは事実なのですが
おそらくそれほどまでに
原村和は孤独を恐れていたのだと思います。

阿知賀と高遠原中学

それほどまでに孤独を恐れるようになったのは
やはり阿知賀、そして高遠原中学。
この2つの場所の経験だと思われます。

原村和にとって、非常に居心地の良い場所だったのでしょう。

だからこそ、別れが怖い。
阿知賀での別れを経験し
それならば最初から出会わなければ…。
と思っていた矢先に片岡優希と出会い
高遠原中学の麻雀部に入部し
ここで出会ったのが花田煌です。

居心地は良いでしょう。
なんといっても花田煌先輩ですから。

それらを経験して、宮永咲と出会い
一緒に行こう、と誘ってもらえたのです。

阿知賀と高遠原中学の経験が
原村和のキャラクター形成に大きな影響を及ぼしています。

特に花田煌は
わりと原村和と似たような境遇にいますよね。

居心地の良い場所から別れを経験して
新たな場所へと…。

阿知賀での別れがある意味トラウマとなり
片岡優希と一緒にいようと決めた原村和ですから
インターハイ会場で
花田煌、そして阿知賀の面々と再会したことで
その麻雀の打ち方にすら影響が出てくるのではないかなと
少し心配してしまう部分ではあります。

仮に原村和が負けるタイミングがあるとすれば…。
全国準決勝になるのかもしれません。

しかし、おそらくは宮永咲との繋がりで乗り越えられるでしょう。

こうなると咲らじ阿知賀編での小清水亜美さんゲスト回での名言

亜美「今はもう宮永さんって人がいるから、お前ら全員元カノ」

発言も、実は核心をついているのでは、と思ってしまいますね。

そして、原村和は孤独になる

そんな私生活では孤独を恐れ
宮永咲に依存している原村和ですが
彼女の麻雀の打ち方は…
咲-Saki-の世界では誰にも理解できない打ち方なのです。

現状作中ほぼ唯一龍門渕透華が
原村和の打ち方を理解しようとしている立場ですが
完全なデジタルとして覚醒した原村和は
そんな彼女をも振り切り
おそらく作中誰にも理解できないオカルトとして
君臨することになるのでしょう。

天江衣は宮永咲と戦ったことで
『特別』から解放され孤独から救われました。
(咲-Saki-7巻 103ページ)

対比されるように…。
孤独を誰よりも恐れる原村和は
麻雀を打つことで
誰よりも孤独になっていくのです。

だからこそ、原村和の麻雀は
理解できない範疇におかれているのだと思います。

のどっち、として麻雀を打つ彼女のイメージビジュアルは
アバターに羽が生え空を飛ぶイメージでした。
(咲-Saki-2巻 86ページ)

森林限界を超えた嶺上に咲く花。
しかしそれをも飛び越えたその先に飛んで行く。

仮に嶺上で宮永咲と宮永照が再会できたとして
そこをも飛び越えていくのが
原村和なのではないでしょうか。

ですが、その行く先は
彼女にとってあまりにも孤独なのかもしれません。

可能なのであれば是非
宮永咲とともに、と願わずにはいられません。

今回は以上!

カン!

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